ふぐの中でも最も貴重な部位
ふぐ白子とは、ふぐの精巣部分のことで、オスの河豚からしか取ることが出来ず、さらに1匹から取れる量が限られていることから、ふぐの中でも最も貴重な部位とも言われています。
ふぐの白子を調理した料理は高級料理の一つであり、主に料亭での懐石料理などとしても振舞われることが多くなっています。
特に産卵期となる1月から3月にかけての時期が最もおいしいと言われており、季節になると価格も上がり、なかなか口にすることも難しくなるでしょう。
ふぐの白子料理は白子焼きや白子豆腐、白子から揚げなどが代表的ですが、素材の味をそのままに、湯引きした白子をポン酢で食べると言ったレシピもあります。
ふぐ白子には、ふぐの特徴でもあり、恐れられているものとして挙げられる毒もないため、安心していただけるのもうれしいポイントと言えるでしょう。
ちなみに、メスのふぐの卵巣には毒が含まれているため、食することが出来ません。
オスのふぐの精巣のみが白子として味わうことができるのです。
ふぐの白子は地方によってレシピにも違いがあることも多く、一般的な調理方法から、地方特有の変わったレシピまで、幅広い物となっています。
調理の困難な食材と言う訳でもなく、素材の味をそのままに、簡単な調理で楽しめる方法から、懐石風に作ってみるのも良し、さまざまな食材との相性も抜群なため、鍋物の具材としても、オリジナルレシピの考案においても、意外と扱いやすい食材のひとつとも言えます。
冬の味覚としても人気
ふぐの精巣のことを白子とよび美味な料理として人気があります。
たらの白子も濃厚な味わいから珍重されますが、ふぐ白子は味わい、風味ともに他の白子とは比較にならない旨さを持っています。
白子は冬が近づくと成長し大きくなることから、冬の味覚としても人気を誇っています。
下関では冬の時期になると白子を提供するふぐ専門店が人気を呼び、大阪でも白子料理は根強い人気があります。
ふぐ白子は一匹のふぐから取れる量が少なく、しかもオスのふぐに限定されるため流通量が少ないのが特徴です。
また冬の時期にしか成長しないことから、高価になり庶民ではなかなか手が届きにくい食材の一つと言われています。
調理法は湯通しした白子をもみじおろしとポン酢で食べる湯引きや、そのまま白子を焼いたり天ぷらや唐揚げなどの揚げ物にしたりする方法があり、独特の触感と味わいを楽しむことができます。
ふぐ白子は手に入りにくい食材ですが、ネット通販を利用して入手することができるようになりました。
価格も専門店で食べる値段に比べて安く、自宅で湯引きや白子焼きなどを楽しむことができます。
また美味しい食べ方のレシピはインターネット上でも複数公開されており、冬の味覚として一般家庭でも楽しむことができるようになったのは嬉しい限りです。
事前予約などのサービスを利用すれば、ふぐ白子を安全にまた確実に手に入れることができます。
発送はクール便の利用で鮮度を保ったまま直送されます。
白子は魚の精巣のこと
産卵期にならなければ精巣は大きくなりません
白子とは魚の精巣のことで、オスからしか取ることができません。
ふぐにおいても同様に、オスのふぐからしか取ることのできないものであり、さらに産卵期にならなければ精巣は大きくならないため、食すことができる量も限られています。
その為、ふぐにおいては産卵期に差し掛かる冬の間が最も大きな白子を取ることが出来るので、価格も高くなるものの、最も美味しくいただくことが出来ます。
初春にかけては出回ることが多くなっていますが、春も本番になるころには旬を過ぎたものとなり、価格も抑えられていくものの、量は少なく、味も冬季に比べると若干劣るものとなりがちです。
ふぐにおいては、多くの方が最も心配するポイントとして「毒」の問題がありますが、正式にふぐ調理免許を持っている安心できる流通経路から購入したものであれば、その心配は不要であるのはもちろんのこと、そもそもふぐの精巣には毒は含まれていません。
一部のふぐにおいては弱毒が確認されているものの、ほとんどの場合は市場に出回らず、仮に食べたとしても、過食でもしない限りは症状が出るようなことはありません。
ただし、釣りなどで仕入れたふぐを調理して食べるのは、たとえ毒のないふぐであっても非常に危険な行為です。
ふぐは調理免許を持っていなければ料理として出すことは出来ないため、仮に釣ることが出来たとしても、決して調理して食すようなことをしてはいけません。
その際は必ず調理師免許を持っているお店などに依頼し、適切に調理してもらうようにしましょう。
白子の栄養素
ふぐ料理には白子を使ったものがあります。
ふぐは毒のある魚として知られていますが、興味深いことに、ふぐのオスにある精巣には毒が含まれていません。
そのため古来、ふぐの精巣は珍味として珍重されてきました。
白子にはビタミンB12やビタミンD、タンパク質が豊富に含まれています。
ビタミンB12は貧血を予防する効果があり、ビタミンDはカルシウムの吸収を助け骨粗しょう症予防にも役立ちます。
精巣は子孫を残すための精子が生産されるところで、栄養素が豊富に含まれた部分でもあります。
ふぐは産卵が冬の時期になることから、それに合わせて精巣が発達するようになっており、独特の弾力があります。
味わいは蛋白で、濃厚なふぐの旨味を感じることができる部分でもあります。
たらやサケの精巣も白子と呼び冬の味覚として楽しまれますが、やはり味わいでふぐの白子にかなうものはありません。
白子の刺し身はとりわけ美味とされており、ふぐ好きのグルメにとっては欠かせないメニューの1つともなっています。
庶民からはなかなか手が届きにくいと感じる食材ですが、インターネット通販やテレビ通販でもふぐ料理を取り寄せることができるようになったのは嬉しい事です。
しかしテレビ通販などではふぐ刺しが中心で白子を扱ったものが少ないことから、ネット通販の利用をおすすめします。
水揚げされたばかりの新鮮なとらふぐから取り出した白子を鮮度が高いうちに手に入れることが出来るからです。
卵巣は白子ではなく、更に猛毒なので注意
雌には白子は存在しません
案外迷うことの多い点ですが、魚の白子と言うのはオスの魚の精巣のことであり、メスには存在しないものです。
しかし、メス魚には卵巣がある為、それも白子のひとつと勘違いしがちなこともあります。
ふぐにおいても同様に、ふぐの白子はオスの白子からしか取ることができません。
メスふぐの卵巣においては毒の塊と揶揄されることもあり、猛毒を含んだ非常に危険な部位となっているため、一般的な調理方法では取り除くことが出来ないのはもちろん、解毒方法も困難なものになっています。
中には一部のふぐの卵巣に限り、特殊な調理方法によって食べることが出来るものもありますが、珍味中の珍味であり、めったに出回るようなことはありません。
調理自体にも時間がかかり、最低でも3年かけて解毒をするなど、当然生食としては食べられるものではないのです。
基本的には流通しているふぐ食材は毒のない部位のみであり、調理免許を持った職人による調理によって出されるものですが、釣りなどで獲れたふぐを知識もなく調理してしまい、大きな問題に発展してしまったと言う事例は少なくありません。
また、白子は無毒であると言う認識でありながら、オスとメスの判別がつかず、卵巣を白子と勘違いして調理をしてしまうと言う可能性すらあるため、非常に危険な行為であることは認識しておく必要があります。
しかし、白子と同様、卵巣を使ったふぐ料理も珍味としてファンがいるのも事実で、高級食材ともなっています。
食事の際は絶対に安心できるところから購入するようにしましょう。
誤って食すと死に至るので注意
ふぐのメスには卵巣があり、冬の産卵期になると多くの卵を産みます。
ふぐにはテトロドキシンと呼ばれる神経毒が含まれており、誤って食すると死に至る可能性があります。
そのため専門のふぐ包丁師がさばいたものでなければ、ふぐを食べることはできません。
とらふぐのオスの精巣である白子は刺し身や湯引きで食べることができますが、ふぐの卵巣にはテトロドキシンが多量に含まれており、食べることができません。
誤って調理すると命を落とすことになります。
しかしながら、日本の郷土料理にふぐの卵巣の糠漬けがあります。
これは石川県に伝わる郷土料理で、2年以上に渡り塩漬けにし、その後ぬか漬けにすることで猛毒のテトロドキシンが無毒化され、食べられるようになります。
色合いはからすみに似たオレンジがかった色で、味わいは非常に濃厚です。
塩気が強くご飯のおかずとして食べられることがあります。
起源は知られていませんが、江戸時代の文献にはこの粕漬けを食べていたことを裏付ける記述が残されています。
さらに当時の加賀藩には北前船による海運でふぐの卵巣が運ばれてきていた記録も残っています。
粕漬けとして用いられるふぐの種類はごまふぐで、塩分濃度の高い食塩水に漬け込まれます。
ぬかづけの過程を経て無毒化されるものの、毒が抜ける仕組みについてはわかっていません。
古くから海に囲まれた日本の伝統が生み出したのがふぐの卵巣の糠漬けです。
石川県に訪れる機会があれば一度賞味するのはいかがでしょうか。
食通の多くに好まれるふぐの白子
食通にとって味わいどころの多い食材
猛毒がありながらも、高級料理のひとつとされており、その味わいも絶品であることで知られているふぐですが、特に食通においては白子が好まれているものです。
ふぐの白子は産卵期にさしかかる冬季から初春が最も美味しく、珍味としても愛されていながらも、オスのふぐからしか取ることが出来ず、さらに時期が限られていることから、ふぐの中においても特に高級食材とも言われています。
特に高級ふぐとされる「トラフグ」の白子は入手が難しく、価格も相応なものとなっていることから、なかなか味わうことの出来ない贅沢な食材となっています。
ふぐの白子は他の魚の白子よりも濃厚な味わいとなっており、さらにさまざまな食材とも相性が良いことで知られています。
お酒との相性もいいため、日本酒と一緒に嗜むと言うのが食通の間では知られた食べ方なのです。
また、特にふぐ好きの方においては、日本酒に白子を入れた「白子酒」を嗜むと言うことも多く、ふぐ料理において欠かせない一品ともなっているのです。
ふぐの白子を使った料理としては「ふぐの白子焼き」「白子豆腐」「白子のから揚げ」「白子の茶碗蒸し」などが有名です。
特別な味付けは必要なく、素材のうまみだけで勝負できると言うところも食通をうならせる要因のひとつとも言えるでしょう。
シンプルに白子の味を楽しむのもよし、ポン酢などのさっぱりとした調味料と一緒に食べるのもよし、お酒のお供として楽しむのもよしと言った、まさに食通にとって味わいどころの多い食材がふぐの白子と言えるのです。
世界の高級食材を食べ歩く食通
世界中の珍味や高級料理、高級食材を食べ歩く舌の肥えた人たちを食通と呼びます。
バブル時代にグルメブームが沸き起こり、食の評論家や批評家たちが姿を表すようになりました。
そして日本の名店と呼ばれる料理店を食べあるき、店舗の批評が行われることで料理界にも競争の原理が働き、より高い評価を得るために奮闘する料理人たちが増加しました。
かつてのようなグルメブームが過ぎ去ったと感じる人もいますが、今もその流れは衰えておらず、むしろ料理の質や食材の扱い方、料理人の腕前に注目が集まるようになっています。
食通たちが目指すのは料理の腕前、質、味わい全てにおいて高い評価を得ている料理店やレストランです。
有名な人が書く雑誌の記事やインターネットのブログに店舗が紹介されると口コミでその情報が広がり、瞬く間に人気が上がります。
その反対に低評価を受けると客足が途絶え存亡の危機を迎えてしまうことも少なくありません。
つまり料理人の人生を左右するほどの影響力を有する人であることがわかります。
世界中の食通たちが認める料理には日本食が多数含まれており、その代表的なものの1つがふぐ料理です。
ふぐ刺しやふぐちりは日本だけでなく世界中で人気があり、味わいの深さが世界で認められています。
ふぐ料理は世界で認められた美味しい料理であり、多くの食通たちを魅了してやまない料理でもあります。
彼らの評価が示す通り、今も変わらずふぐ料理は日本人に愛され続けているのです。
美味しくいただける時期が限られるふぐの白子
白子焼きや白子豆腐、茶碗蒸し等、様々あります
美味しくいただける時期が冬季から初春までと限られていること、オスからしか取ることが出来ないこと、とれる量自体も決して多いものでもないことから、ふぐの白子は珍味にして、ふぐの中でも最も高級な部位の食材とも言われています。
一般的に流通しているふぐの白子には毒は含まれていないため、安心して食べることができると言うのも魅力的なポイントと言えるでしょう。
他の魚では味わうことの出来ない濃厚な味わいが人気であり、料亭などの懐石料理の定番の一品ともなっています。
ふぐの白子を美味しく食べるには、やはり旬の時期を狙うことです。
ふぐの産卵期は冬季、特に1月から3月までがピークと言われており、その前後においては精巣がまだ大きくなっていない、もしくはピークを過ぎ、徐々に品質が落ちていく傾向にあります。
その為、ピーク時期になると価格も高くなる傾向にありますが、申し分の無い味となるはずです。
ふぐの白子料理は実にさまざまなものがありますが、定番としては「ふぐの白子焼き」「白子豆腐」「白子の茶碗蒸し」などが人気です。
どれもふぐの白子の持つシンプルでありながらも濃厚な味わいを楽しむにはうってつけの料理となっており、調理方法も決して難しいものではありません。
もしもお酒が飲めると言うことであれば、日本酒のお供にと言うのも良いでしょう。
お酒との相性も非常にいいため、美味しく頂き、楽しくお酒を呑むというのもふぐの白子の美味しい味わい方となるはずです。
代表的な美味しい食べ方
とらふぐのオスにだけ備わっている白子は濃厚な味わいで、多くの人を魅了してきました。
ふぐ白子の美味しい食べ方の代表的な物を知っておけば、白子初心者の人でも白子料理を楽しむことができるでしょう。
その1つ目は白子の刺し身です。
新鮮なとらふぐの白子は刺し身でも召し上がることができます。
柔らかく濃厚な味わいが生で楽しめるため、本来の白子の旨みを十分に味わえる料理の1つです。
口に入れると白子の食感が五感を刺激し、鼻孔から香りが抜けて行く時に風味を十分に味わうことができます。
ふぐ白子の美味しい食べ方の2つ目は湯引きです。
湯引きとは熱湯にさっと白子をくぐらせてポン酢と薬味で召し上がる方法で、冬の風物詩の1つとして人気があります。
食べやすい大きさに切り分けた白子を湯にくぐらせると、周りが若干硬くなり、中身に旨みが凝縮されます。
湯に白子と通したらすぐにポン酢や薬味を付けて召し上がってください。
甘みのある旨みたっぷりの白子を味わえます。
ふぐ白子の美味しい食べ方の3つ目は白子焼きです。
生やボイルで食べるのとはまた違った味わいを楽しむことができます。
作り方は簡単で、新鮮なふぐの白子を水で洗い、しっかりと血抜きをした上で塩をふりかけて網焼きをします。
ホロホロとした食感と、蛋白でしかも濃厚な味わいが特徴で、焼けた周りの皮のサクサク感と、中身の濃厚な味わいの両方を楽しめることから、ふぐ料理が好きなツウに人気があります。
湯引きは白子の旨味を簡単に味わえる方法
シンプルで簡単にふぐの白子を楽しむ方法
ふぐの白子料理の中でも、調理が非常に簡単でありながら、シンプルに楽しむことが出来る料理が白子の湯引きです。
元来からのふぐの白子特有の濃厚な味わいをそのまま楽しむのもいいですが、やはりネギやもみじおろしなどの薬味を加え、ポン酢などと一緒に味わうと言うのが一般的です。
ふぐの白子の湯引き方法として多く用いられるのが、ただお湯を用意してそのままゆでるのではなく、臭みを取るために少量のお酒を入れます。
これにより、魚料理にありがちな特有生臭さがなくなり、食べやすくなるものです。
また、湯引きするタイミングも十分注意しましょう。
刺身でも食べられる食材のため、生に近い状態になってしまっても食べること自体はできるものですが、やはりせっかくの高級食材でもあるため、より美味しい方法を考えたいものです。
タイミングとしては、白子がお湯に投入される前よりもふっくらし、全体的に半透明になってきたあたりが食べごろです。
それ以上になると、白子は表面から溶け出してしまい、食感も悪くなってしまいます。
半生が好みと言う場合は、白子をお湯に投入してから、一般的な白子の湯引き時間よりも早めに引くのがいいでしょう。
その後、冷水で洗い、薬味を用意して盛り付ければ完成です。
また、ふぐの白子の湯引きは、湯引き時間によって食感が大きく変わりやすいため、シンプルで簡単な量ではあるものの、適切なタイミングがなかなか分かりづらいものでもあります。
調理の際は常に白子の様子を観察し、一番美味しいと思うタイミングですぐに引きましょう。
熱が通りやすい食材でもあるので、素早い処理も大切です。
自宅で湯引きする際の注意点
ふぐの白子の食べ方に白子の湯引きがあります。
手軽に楽しむことのできる湯引きは、白子の旨みを十分に味わえる料理として人気があります。
ふぐの白子は刺し身でも食べられることから、湯引きをすることで旨みを閉じ込め、それをすぐにいただくことで味を堪能することできます。
美味しく召し上がっていただくために、料理人は下ごしらえを行ない、残った血や筋を取り除き雑味のない状態で提供する工夫をしているのです。
白子の湯引きは料亭でしか味わえない高級料理として、かつてはごく少数の人の口にしか入らなかったものですが、今は家庭でも食べることができるようになりました。
手軽に食べることができるようになった理由は、ネット通販の発達です。
産地より直送できるネット通販であれば、白子の季節に新鮮な素材を直送することが可能です。
しかも仲介業者や店舗などを一切挟まず、その分の人件費を大幅に削減することができることから卸売価格と変わらない安価な値段で手に入れることができます。
自宅での白子の湯引を作る際の材料は、ポン酢、ネギ、もみじおろしです。
鍋に湯を沸かし、白子を湯にくぐらせます。
湯に通す時間はそれほど長くする必要はありません。
一口大に切った白子を箸で取り、湯の中に軽く通すだけです。
手軽で簡単に料亭の味わいが楽しめるのが白子の湯引きの良い所です。
熱燗や焼酎のお湯割ともよく合うため、酒の肴としても美味しく召し上がることができます。
白子焼きは塩で味付けをしてレモンをかけて
白子はとても柔らかいので焼きすぎに注意
高級食材のひとつであり、毒があると言うことを差し引いても、多くの方が食べたいと思う食材のひとつがふぐと言われています。
その中でも、オスのふぐしか取ることができず、さらに産卵期となる冬季から初春にかけての時期しかおいしく味わえない、ふぐ白子はふぐの各部位の中でも最も貴重な部位と言われており、高価な食材となっています。
多くの方が不安になりがちな毒についても、白子には毒は含まれていないため、安心して食べられるのもポイントのひとつでしょう。
ふぐの白子料理の中でも、シンプルでありながら、さまざまな味を楽しむことが出来る調理方法のひとつが焼くことで、主に「白子焼き」と言う名称で親しまれているものがあります。
作り方は基本的にはふぐの白子を焼き、塩などの調味料で味付けをして、後からネギやレモンをかけるなどが一般的ですが、注意したいのは、白子は非常に柔らかい食材であるため、強く焼きすぎると表面が硬くなり、食感が損なわれてしまうばかりか、網やフライパンなどにベッタリとくっついてしまいがちな点です。
ふぐの白子は新鮮なものである限り、刺身として生でも食べることが出来るものですので、強く焼きすぎないのがコツです。
ふぐの白子は濃厚な味わいでありながら、さまざまな調味料とも相性がよく、特に和風料理に使われるものであれば、そのほとんどと相性がいいものです。
塩焼きであれば簡単に作ることが出来ますが、そこに一手間かけるだけでも、また違った味わいを楽しむことが出来るものですので、白子を焼いた後に、レモンやポン酢、ゆず胡椒、わさびなど、いろいろと工夫をして、旬の味を楽しんでみましょう。
身が網にくっつかないように注意
ふぐの白子を焼き上げて食べる料理をふぐの白子焼きとよんでいます。
オスのとらふぐは冬になると交尾の時期を迎え活動が活発になります。
その時にオスの精巣が大きく発達するため冬の味覚の1つとしてグルメの間では人気を得ています。
味わいは濃厚でふぐの旨味であるイノシン酸を豊富に含んでいるのが特徴で、焼いたものにすだちやレモンをかけて召し上がるのが美味しい食べ方です。
ふぐの白子焼きの作り方は至って簡単です。
まずふぐの白子の表面なる筋の部分を取り除きます。
白子の表面には細い血管が見えますがこの部分を竹串や金串でこまめに刺していきます。
この作業を行った後、水を張ったボウルに白子を入れます。
この時に手で白子を押しながら血を抜いていくのがポイントです。
十分に血が抜けたことが確認できたら布で水分を取り除きます。
白子の表面全体にまんべんなく塩をふりかけ、ロースターなどで焼き上げていきます。
焦げ目がついてきたら裏返し、両方をしっかり焼きあげるのがコツです。
焼きあがった白子は熱いうちにレモンやすだちをかけてお召し上がりください。
好みの器に盛りつけ、きりりと冷やした日本酒と合うためふぐの白子焼きは酒の肴としても人気があります。
焼く際の注意点は焦げ目がつく程度まで身崩れを起こさないように丁寧に焼き上げることです。
身がボイルの際に網にくっついてしまうことがないようにするためにホイルを引いてその上で焼く方法もあります。
茶碗蒸しに季節の食材をふんだんに入れて蒸す
茶碗蒸しに白子を入れると高級感を出せます
数ある白子料理の中でも、高い人気があり、料理自体との相性も抜群なのが茶碗蒸しです。
特にふぐ白子の場合、他の魚の白子に比べて味が濃厚でありながらも、茶碗蒸しとの相性が非常に良く、調理自体も決して難しいものではないことからも親しまれている料理とも言えます。
白子自体を調理するわけではなく、茶碗蒸しの良さを引き立てる役割であることから、白子料理のレシピが分からないという場合でも作りやすいところが魅力的でもあります。
また、ふぐ白子には毒は一切含まれていないため、安心して調理することができます。
ふぐ白子の茶碗蒸しは、料亭などでも多く出される料理の一つであり、高級料理のひとつとしても数えられています。
自身で調理する場合は、茶碗蒸しをいかにおいしく作りつつ、白子との相性をあわせるかと言うことがポイントとなってくるでしょう。
しかし、注意したいのは、白子はそのままでは生臭さが残る場合もありますので、塩やお酒を使って臭みを取る処理を忘れてはいけません。
事前にお酒を入れたお湯で湯通ししておくと言った下処理をしておくだけでも、味は大きく良くなるはずです。
ふぐの白子は他の魚の白子と比べると味が濃く、それでいて他の食材の味を殺さない絶妙な味わいとなっているのが大きな特徴と言えます。
茶碗蒸しとして作る場合においても、茶碗蒸しにさまざまな食材を取り入れ、より豪華に作ってみると言うことにチャレンジしてみてもいいでしょう。
ふぐ白子があるだけで、一般的な料理の一つでもある茶碗蒸しであっても、非常に高級感のある一品となってくれるのです。
ご自宅での簡単な調理方法
季節の食材をふんだんに盛り込み蒸しあげて作るのが茶碗蒸し。
魚介類にきのこ、かまぼこ、鶏肉などの食材が主に使われます。
ふぐ料理のコースを楽しむ場合、白子の茶碗蒸しが提供されることもあります。
ふぐの白子は味わい深く取れる量も少ないことから、贅沢に茶碗蒸しの材料に使う白子の茶碗蒸しは他の茶碗蒸しとは一味違う味わいを楽しむことができます。
茶碗蒸しは一見簡単そうに見える料理ですが、蒸し加減や味付けが難しく、奥の深い料理の1つです。
蒸す際に“ス”を作らないように蒸しあげていくのも大切です。
白子の茶碗蒸しはふぐ料理専門店で食べることができますが、自宅でも白子を取り寄せることで茶碗蒸しを作ることができます。
作り方は器にしいたけ、かまぼこ、たけのこ、三つ葉に加えてふぐの白子を入れます。
器に入れる前に下ごしらえをしておきましょう。
白子は筋を取り除き、血筋を竹串でまんべんなく突き刺し、水を張った容器に入れて血を出しきることが大切です。
この後に食べやすい大きさに切り分けて茶碗蒸しの具材として器に入れてください。
昆布締めを行なってより深い味を引き出す方法もあります。
器に具材を入れた後、溶き卵にだし汁を加えたものをよくこしながら入れていき、蒸し器で蒸しあげていきます。
これだけで本格的な白子の茶碗蒸しが出来上がります。
高級料亭でしか食べることのできないあの味を自宅で味わえるのは最高の贅沢と言っても過言ではないでしょう。
日本酒にふぐの白子を入れた白子酒
日本酒との相性も抜群のふぐの白子
高級食材のひとつとされているふぐの白子ですが、珍味のひとつでもあり、白子豆腐や白子の茶碗蒸しはもちろん、焼く、湯引きして食すると言うだけでも濃厚な味わいを堪能できることでしょう。
また、このような食材においては、欠かせない存在となるのが「お酒」です。
珍味とお酒はセットと考えている方も多いものですが、ふぐの白子においても日本酒との相性は抜群であり、ビールやワインとでも美味しくいただくことが出来ます。
しかし、やはり懐石料理などでも多く使われるものと言うことからも、日本酒との相性は最も良いと言えます。
特に食通においてはふぐの白子を日本酒と一緒にと言う方は非常に多く、白子の持つシンプルな味わいにより、お酒が進むと言う感想がほとんどです。
高級食材に日本酒と言う贅沢な時間を存分に楽しむと言う意味においては、最も適したものと言えるのかもしれません。
さらに、食通においては食事のお供とするだけでなく、日本酒にふぐの白子を入れた「白子酒」と言うものも好まれています。
また、白子にとって日本酒の存在は呑む為だけではありません。
調理の方法として、魚特有の臭みを取り除く際にも日本酒が用いられます。
白子の下処理として、お酒で洗っておき、その後に調理をすると言うのが一般的です。
新鮮な白子であっても、臭いがつきやすい食材であるため、十分な下処理をしておくことが望ましいでしょう。
湯引きする際も、お湯だけでなく少量のお酒を足しておくと言うのも効果的です。
米文化と共に発展した醸造技術
ふぐ料理との相性が良いお酒は日本酒です。
日本は古来コメ文化が主流となっており、江戸時代まではコメの収穫量が国力を表すほど大切なものとみなされてきました。
コメの石高で武将の力を明らかにしたのは日本以外にありません。
コメ文化とともに発展してきたのが醸造技術で、日本酒はコメを発酵して作り出される酒として古くから愛され続けてきました。
酒の旨みとなっているのはアミノ酸で、アミノ酸は魚介類にも多く含まれていることから相性がよく、刺し身と一緒に飲んでも決して生臭くなることがありません。
ふぐとの相性が良いのはそのためです。
ふぐにはイノシン酸と呼ばれるアミノ酸の旨味成分が豊富に含まれており、コメから作られる日本酒も同様にアミノ酸をたっぷり含んでいます。
ですからふぐ刺しでもふぐちりでも決して互いに喧嘩をすることなく、それぞれの味覚を堪能することができるのです。
またふぐのヒレを利用したふぐのひれ酒には日本酒がピッタリです。
この時にできれば純米酒を使うことをおすすめします。
純米酒は100%コメから作られる酒で、醸造用アルコールが一切含まれていない酒です。
そのため米の旨みをタップリと含んでおり、ふぐのヒレから出る旨みをしっかり引き出すことができるのです。
初めてお飲みになる場合は、甘みのあるフルーティな甘口の酒をおすすめします。
日本には地域ごとに地酒があり、名水で仕込まれた旨い酒が数多くあります。
それぞれの甘みを楽しみ、ふぐ料理を味わえるのは本当に幸せなことです。
トリュフは世界三大珍味のひとつ
トリュフとふぐ白子は相性の良い食材
ふぐの白子料理において、白子はさまざまな食材とも相性が良く、特に和食に用いられる薬味などが添えられることも多いものですが、同じくふぐの白子と相性のいい食材でありながら、意外にも思われるものとして「トリュフ」があります。
トリュフと言えば世界三大珍味のひとつであり、入手困難な食材のひとつでもあります。
トリュフはキノコの一種であり、日本名として「西洋松露(せいようしょうろ)」とも言われています。
主に料亭などで白子料理に添えられることも多く、それぞれ珍味でありながらも、お互いの味を生かしあうことが出来る食材として重宝されており、特に茶碗蒸しや白子豆腐に添えられることが多くなっています。
しかし、湯引きや白子焼きとも相性が良く、トリュフを乗せるだけでもその味わいはより豊かなものとなるでしょう。
調理方法も難しいものではなく、従来の調理方法に対してトリュフを添えるだけでも美味しくいただくことが出来ます。
トリュフもふぐの白子も非常に入手の難しい食材です。
そのため、一般的に出回ることがほとんどなく、価格も相応にするものですが、決して手に入らないと言う食材と言うわけでもありません。
もしもトリュフ、ふぐの白子のどちらも手にする機会がありましたら、ぜひこの二つを使った料理に挑戦してみるのもいいでしょう。
お酒とも合い、ビールや日本酒、ワインなど、種類を選ぶこともありません。
めったに手に入らない高級食材をお酒とともに、と言うのもすばらしい楽しみ方となるはずです。
フランス料理の高級食材として食通に愛される
フランス料理の高級食材としても名高いトリュフはその香りの良さから多くの食通に愛され続けてきました。
トリュフはきのこの一種で色によって黒、白があり、白トリュフは最高級の食材として非常に高い値段で取引されます。
ヨーロッパでは探すために犬の嗅覚を利用しますが、非常に強い香りが特徴で、犬はキノコの香りを嗅ぎ分けて探し当てることができます。
興味深いことに、トリュフとふぐとの相性は非常によく、これらの食材を惜しみなく使用した日本料理が人気を集めています。
例えば茶碗蒸しや雑炊などの食べ方があります。
マスコミでも高級食材のコラボレートとして時折取り上げられるほど完成度の非常に高い料理で、この世に存在する料理の中でも最も味わい深い料理の1つという評価も得ているほどです。
ただし値段が非常に高いため、予算をある程度把握した後に味わうようにすることをおすすめいたします。
値段が高い理由は両者ともに希少価値が高いことです。
白トリュフの場合日本に入ってくる機会が非常に少なく、コストもかかることから食材のダイヤモンドとさえ言われています。
またとらふぐも日本の高級食材の一つで、天然物のとらふぐであればその値段はかなり高いものになります。
それぞれに価値が高いことから、両方の食材をコラボレートした料理は必然的に高くなってしまうということになります。
料理そのものを扱っている店舗も少ないため、インターネットを活用し情報を得るようにしてください。
[2016-11-14作成/2024-10-11更新]
(c)ふるさと産直村
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