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炙りを加えるタタキでふぐ刺しの別の魅力を知る

ふぐ刺しタタキ

高級魚として有名なふぐは、上品な甘味と弾力のある身をもつ味わい深い白身魚です。
噛めば噛むほど口の中に広がる旨味と、プリッとした心地よい歯応えを堪能できるふぐは、刺身や鍋料理など素材の持ち味を生かした調理がよく合います。
最近ではふぐ食ファンにより、王道であるふぐ刺しやふぐ鍋の他、ふぐ本来の美味しさを引き出したメニューが次々と誕生しています。
その中のひとつ、目新しい食べ方として「ふぐのたたき」があります。
柵にしたふぐの表面を高温で炙り、凝縮させた旨味と香ばしい風味が加わった「たたき」は、ふぐ刺しとは全く違った一品となります。
この料理、どのような工夫でふぐの美味しさを際立たせているのでしょうか。
「たたき」という今人気の調理法について掘り下げていきます。

「たたき」という調理法について

炎

皆さんは、たたきと言えばどんな食品を思い浮かべるでしょうか。
たたきに用いられる食材は、ふぐやかつお、まぐろといった魚を筆頭に、鶏や牛といった肉系のたたきも人気で非常にバラエティーに富んでいます。

そもそもたたきとは、どの様な作り方を言うのでしょうか。
たたきの代表格「かつお」の歴史に触れながら、その調理法について迫ってみます。

たたきの代表格「かつお」

たたきといえば、かつおを連想する方が多いかもしれません。
かつおは、古来より日本人に食されてきた馴染みのある魚です。
日本最古の書物「古事記」(712年)に、堅魚(かたうお)という記述があります。
この堅魚が鰹(かつお)を乾燥させた物だと考えられています。

古くからかつおは加工され食べられてきたのですが、かつおのたたきについては諸説あり正式な起源は確立されていません。
ただ、かつおは傷みの早い魚のため保存方法が難しく、より長く生食を楽しむために見いだされた手段ではないかと考えられます。

食材の表面についた細菌をサッと炙って滅菌するのが目的だったたたきは、生臭さを消すと共に香ばしさを加え、旨味を引き立てる調理法として定着してゆくのです。

かつおと日本人

かつおは「勝つ魚」に通ずるとされ、とても縁起のよい食べ物として好まれてきました。
江戸時代(1603年~1868年)「初鰹は女房を質にいれてでも食え」と言われるほど、魅力ある食材でした。

江戸っ子は縁起のよい初物が好きで、初物を食べると福を呼び寿命が75日延びると言われていました。
中国の陰陽五行説により、一年は5つの季節に別れ、1つの季節が75日と考えられていたからでしょう。
中でも初かつおだけは寿命が750日延びると言われ、江戸っ子に熱狂的に愛されていました。

江戸っ子の初物好きを伺える書物が、1776年出版の「初物評判福寿草」です。
この書物には初物の番付が記されており、春の菜の花、秋の初さけ等を抑えて、最高位の「極上上吉」に、夏の初かつおが選ばれています。

かつおは高知県や和歌山県が一大産地ですが、生魚の搬送は難しく、江戸のかつおは江戸近郊で水揚げするしか手に入れる方法がありませんでした。
鎌倉沖や小田原沖にかつおが揚がる季節はちょうど初夏のころでした。
本来は秋に黒潮に乗って戻ってくるかつおの方が脂も乗って美味しいのですが、その時期まで指をくわえて待っているのは野暮とされていたようです。

江戸時代の俳人、山口素堂の句「目には青葉山ほととぎす初鰹」という有名な句があります。
青葉の季節にほととぎすの鳴き声を聞きながら初かつおを食べている様子がわかります。
ムリをしてでも、誰よりも早く季節の先取りを感じられる初物を手に入れることが江戸の粋だったのです。

江戸っ子達は争うように高額の初かつおを買って、縁起物の味わいを堪能していました。
かつおから分かる江戸の人の心は、今も初物に対して、季節ごとの自然の恵みを有り難く感じる美意識として受け継がれています。

かつおのたたき誕生の経緯

かつおは脂の乗った身が濃厚で大変美味しい魚です。しかし脂が多いために傷みやすい魚なので生で流通させるのは鮮度が落ちるという悩みがありました。
そこで、かつおの表面を藁で焼くことによって殺菌作用を高め、余分な水分を落とすことで傷みにくく加工する技術が発展しました。

藁で焼くのは、一気に高温となり短時間で消化するので、表面だけを焙り上げるというメリットがあるからです。

かつおのたたきの起源は諸説ありますが、その中に次のようなものがあります。
江戸時代前期の土佐(高知県)では、水揚げ量に比例してかつおの刺身による食中毒が多く発生していました。
当時の藩主である山内一豊がかつおの生食を禁止したため、庶民はかつおを軽く焼いて、焼き魚と見せかけて食べていました。

すると生で食べるよりも食感がよく、表面だけが香ばしく焼かれた半生のほうが美味しいと評判になり、かつおのたたきが広まったと言われています。
元々火を通して保存性を高めるために考案された方法ですが、かつおをより風味豊かに美味しく食べる調理法として定着していったのです。

現在ではかつおといえば「たたき」というくらい一般的な食べ方になりました。
たたきの製法により、表面を焼くことでかつおの生臭さを緩和させ、身と皮の間にある旨味を閉じ込めることができました。
また、表面を焼くことによって余分な水分が落ち、味を凝縮させることができます。

かつおは身のやわらかい魚なので、焼くことで適度に身が締まり、食感もよくなるのです。
かつおのたたきは、発祥の地にちなんで「土佐造り」とも呼ばれています。

「たたき」と「刺身」

一般的なたたきはブロック状の食材を塊のまま表面だけを炙り、身の中心は火の通っていない生な状態の食べ物です。
薄くスライスした切り身に、ねぎ、生姜、にんにく、わさびなどの薬味を乗せあっさりとした調味料で食べます。

たたきの元祖、かつおのたたきは、節におろしたかつおに金串を刺して表面を強火で香ばしく炙り、素早く氷水にくぐらせて身を締め作っています。

生の身を炙る料理が、なぜたたきと呼ばれるのか不思議ですよね。
それは、実際に「叩く」工程があったからという説が有力です。
調理段階で、かつおの身を包丁の腹で叩き身を締めたことから由来しているという説と、薬味やポン酢をかけ、味を馴染ませるために包丁の腹で叩いた等、諸説ありますが、美味しくいただく工夫の工程からついた呼び名のようです。

現在の日本には、かつお以外を「たたき」調理した料理が数多くあります。
牛のたたき、ふぐのたたきといった、素材の旨味を生かした料理です。
それは安心して新鮮な食材を生で食すための、知恵と工夫の料理と言えます。

殺菌のためでもあり、旨味を閉じ込めるためでもあり、食味を増すためでもある大事な工程は、表面を手早く焼き内側は生にとどめること。
そして調味料を叩いて馴染ませていただくのです。

生を食すという点で、たたきは刺身の一種です。
刺身の中には、燻製で香り付けをした「いぶし造り」や、皮を炙って香ばしく焼き色を付けた「焼き霜造り」と呼ばれる変わり刺身も存在します。

もともと刺身は、素材そのものの味をいただくシンプルな料理です。そのため、食材の新鮮さは欠かせません。
生魚を好んで食している国は珍しく、海の幸、山の幸に恵まれた日本ならではの食文化と言えるでしょう。

ふぐのたたきとは

ふぐの身欠き1本

「たたき」という調理法は様々な食材と相性がよく、かつお以外の食品にも用いられています。
ふぐは旨味ある白身魚なので、たたきにしてもその美味しさが生きてきます。
強い火力で表面を炙り旨味を閉じ込めたら、刺身の時より厚めに切っていただきます。
ふぐの風味を引き立たせる、葱・もみじおろしなどの薬味とポン酢で食べるのが一般的です。

ふぐをたたきにすると、外側は香ばしく中身はもっちりとした弾力ある歯ごたえが楽しめます。
今までふぐのたたきを味わったことがない方も、たたき好きの方にも、知っておいて欲しいふぐのたたきについて詳しく紹介します。

ふぐのたたきの美味しさとは

高級な食材であるふぐの料理といえば「ふぐの刺身」「ふぐ鍋」などが代表的です。
しかしひと味違った調理法で、もっとふぐの美味しさを楽しんで欲しいと生まれた食べ方のひとつに「ふぐのたたき」があります。

ふぐ刺し同様、3枚におろしたふぐの身は1日~3日ほど冷蔵庫で寝かせて熟成させます。
時間を置くことにより、硬い筋肉のたんぱく質がアミノ酸へ変化し柔らかくなっていくのを待つのです。

その身を勢いよく炙り、香ばしく焼き色を付けて、刺身よりも少し厚めに切ります。
表面を焼くことにより、強い弾力をもつ身のたんぱく質結合が弱くなりふっくらとした軟らかさが生まれます。

たたきの身は生とは違った食感へと変化し、刺身よりも満足度の高いボリューム感を出すことができます。
ふぐは弾力のある身なので、あまり厚いと食べづらいのが常ですが、たたきに加工することで身が食べやすくなるのです。

さらに、表面を焼くことで余分な水分を飛ばしふぐの旨味を封じ込めつつ、中心部は刺身としての新鮮な味わいを残します。
たたきにすることにより香りが増し、旨味はより濃厚となり、口の中にふわっと、その余韻が残る深みのある味わいに仕上がります。

ふぐのたたきは、白身魚の女王と呼ばれる真ふぐが使われることが多いです。
もともとマフグやサバフグなど、トラフグと比べて味が淡白なふぐの旨味を上手に引き出す方法として考案されたとも言われています。
てっさとは全く別の料理として、味わっていただけることでしょう。

マフグはふぐの女王と称され漁獲量も多い魚

たたきという調理法とふぐの出会い

とらふぐイラスト

美味しい旬の食材を味わうたび、その季節が巡ってきたことに幸せを感じることができます。
食の歴史を辿ると、人々が生活の中で、貴重な自然の恵みを大切にさまざまな工夫をしていたことを窺い知ることができます。

かつおのたたきを例に江戸の食に触れてみましたが、たたきは食中毒防止のため、食の安全性を高めるために生まれた調理法だということが分かりました。
またそれだけでなく、素材の美味しさをぎゅっと凝縮させ、旨味を閉じ込める利点も発見しました。

白身魚の王様であるふぐも、たたきの調理法と好相性な魚です。
ふぐは他の魚に比べ、筋肉質で弾力が強く低脂肪な身をもちます。
そのため旨味成分であるグルタミン酸とイノシン酸をふんだんに含み、ダブルの旨味で濃厚な味がみごとな魚です。

古くから伝承されるこの調理法をふぐに用いることで、刺身とは違った食感と旨味の引き出し方をもたらし、今までにない味わいを誕生させました。
素材のもつ良い特徴をさらに活かすことができるたたきは、ふぐにぴったりな調理法だと言えるでしょう。

ふぐのたたきは炙ることで香ばしさという香りの演出も加わり、ふぐ本来の風味と食感を上げて、その美味しさを引き出しています。

またふぐのたたきはアレンジがしやすく、ポン酢と薬味で食べる以外にも、お寿司のネタや、野菜を巻いてお洒落な前菜に仕上げたり、洋風の味付けにしたりと料理の幅が広がる楽しみもあります。
たたきと出会ったことによりふぐ料理はさらに進化し、人々の舌を満足させています。

まだふぐのたたきを味わったことがない方はぜひ一度、絶品ふぐのたたきを味わってみてください。
想像以上のふぐの味わい、あなたの知らない奥深いふぐの美味しさにきっと出会えるはずです。

2017-9-19作成/2018-10-9更新]

下関ふぐ本舗

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