湯漬けについての雑学・豆知識

お茶漬けより古くから愛されてきた伝統ある食し方

とらふぐ生茶漬け

湯漬けとは、その名の通り、ご飯に熱々のお湯をかけて食べる食べ方の事を言います。
日本では古くからこの湯漬けが食べられており、現代でも好んで湯漬けを食べる人は多くいます。
茶漬けと良く似ており、お茶がないときの代用品と考える人もいる様ですが、そうではありません。
あくまでも別の食べ方であるととらえた方が良いでしょう。
その証拠に、湯漬けの歴史は古く、平安時代の書物には既に湯漬けの出し方について論じた記載があり、この時代にはすでに湯漬けが食べられていた事を表しています。
それに比べて茶漬けが登場したのは、江戸時代中期以後。湯漬けが食べられていた頃から200年以上も後の事なのです。
さて、この湯漬けの話題になるとたびたび登場するエピソードがあります。
かの戦国武将、織田信長が桶狭間の戦いの際、湯漬けを食べてから出陣した、というものです。
この時代、保温ジャーや電子レンジのように便利なものは当然ありません。
先手必勝の織田信長の出陣の際は常に急ぎであった為、炊きたての熱いご飯はなく、冷や飯を食べるため、熱いお湯を注いで食べる湯漬けを食べたのではと考えられています。
また信長は普段から湯漬けを好んで食べていたとも言われており、「勝負飯」だったのかもしれませんね。
映画や時代物のドラマの中で信長が「湯漬けをもてい!」と叫ぶシーンがよく見られるのはこういった内容に基づくものだったのです。
また、この湯漬けはご飯にお湯をかけるのに対して、冷や飯に水をかけて食べる食べ方を「水飯(すいはん)」と呼び、こちらも昔からよく食べられていたということです。
 

お茶は庶民の間では高価な嗜好品

お茶漬けは、現在では、煎茶や緑茶、麦茶などの暖かいものをかけていただくのが一番一般的です。
ただし、このお茶をご飯にかけて食べる習慣が確立されたのは江戸時代も中期に入ってからだと言われています。
それまでお茶は庶民の間では高価で手に入らないものでしたので、ご飯にかけて食べるのはお湯かお水であることが一般的でした。
湯漬けはお茶漬けの元祖だと言えます。現在もお茶漬けよりお湯をかけて食べるようなお茶漬けもあります。
湯漬けは平安時代、武家の間で一般的になりその後庶民にも広がって行きます。
当時はお米はすべて玄米で、冷えた玄米は非常にのどに通りにくいので、お米を温めなおして食べやすくするために用いられた方法です。
湯漬けは戦国武将の間でも多く食べられていました。
特に戦国の武将、織田信長の大好物だったと言われています。
湯漬けは公式行事にも使われており食べ方の礼儀作法までありました。
その食べ方の作法ですが、『小笠原流諸礼大全』に記述があります。
湯漬は最初は香の物から食べ、中のお湯はご飯を食べているときには啜らず、ご飯を食べ終わった後に残ったお湯またはお茶を飲むというように作法が記載されています。
平安時代から、冬はお湯をかけた湯漬けを、夏は水をかけた水飯(すいはん)を食すのが一般的でした。
当時は、湯漬に何か具をいれて食べるというのではなく、白飯のみを食べ横にある漬物と一緒に食べるのが一般的でした。
信長が桶狭間の戦いのときに食べたと言われるのは焼き味噌の湯漬けです。
焼き味噌は、味噌としょうゆや生姜を焼き、漬物の横におき、湯漬と一緒に食しました。

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