
百貨店の黄金時代
昭和初期、家族で百貨店に行くことはちょっとしたイベントでした。
煌びやかな建物に華やかなエレベーターガール、入口では制服姿の店員が丁寧なお出迎えをしてくれ、緊張した思い出はありませんか?
父親はスーツ姿で母も目いっぱいお洒落をして、ワクワクしながら出かけていました。
地元では手に入らない高価で美しく新しい商品が並び、百貨店オリジナルの紙袋を両手に誇らしげに提げ、きれいにラッピングされた商品はもちろんのこと、その包装紙まで価値あるものでした。
おもちゃ売り場には豊富な種類の豪華なおもちゃが山ほどあり、キラキラした宝箱のよう。
展望レストランでは、色彩豊かで美味しそうな料理サンプルが展示されており、旗の立ったオムライスにエビフライが定番のお子様ランチや盛り沢山のフルーツが生クリームで飾られたパフェを食べるのは、滅多に出来ないことでした。
デパートの屋上には無数のアドバルーンが浮かんでいて、ミニ観覧車やジェットコースターのほか電気自動車などの遊具があり、まるで夢のような世界でした。
百貨店とは、非日常を味わわせてくれる、大人にとっても子供にとっても特別な場所でありました。
百貨店の黄金時代ですね。
百貨店に求められているもの
百貨店とは生活に携わる多くの商品を取り扱い、より高品質な商品を提供する専門店が終結した大規模な店のことで、デパートとも呼ばれます。
充実したサービスや品揃えの良さ、商品の質がしっかりしていることなどと高級感に魅力があり、反面、店員のわずらわしさや価格の高さは不満に感じる部分なようです。
商品に対しての詳しい説明が十分であったり、接客の丁寧さは百貨店ならではの利点です。
価格の高さや対面販売のわずらわしさが気になるのであれば、通信販売や量販店の方が、満足のいく買い物ができるでしょう。
アウトレットモールやネットショッピングの売上は、年々増加しています。
消費者が百貨店に求めているものは、商品品質はもちろんのこと、付帯設備の充実や細やかな配慮、付帯サービスなどワンランク上の対応です。
価格に見合わないサービスでは、また来て買い物をしよう、という気持ちも失せてしまいます。
百貨店の売上げを伸ばすには、一定の高級感を失わず、顧客層のニーズに合わせたサービスの提供が大切なのでしょう。
高級ブランド店にはなかなか入店しづらくても、比較的購入しやすいデパ地下グルメなどは大盛況していたりします。